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ムカシノハナシ

 投稿者:リンデス@管理人  投稿日:2017年 3月 4日(土)19時49分15秒
返信・引用 編集済
  むかしむかし
あるところに赤ずきんちゃんという可愛らしい女の子が住んでいました。
・・・
赤ずきんちゃんという可愛らしい女の子が住んでいました。
・・・
赤ずきんちゃん・・・
「あの、出来ればずきんの色は赤にしていただけないでしょうか」
「でも私、暗黒騎士をやっているので黒い方が落ち着くのですが。いけないでしょうか」
泣いているわけでもないのに潤んだ瞳。
真っすぐな彼女の性格を具現化したかのような透明感。
見ているだけで吸い込まれそうなその輝きに段々と引き込まれ・・・はっ!?
今、無法地帯を統治してらっしゃるマスターに物凄い目で見られた気が。
サテ、テンノコエノホンギョウガンバルゾ。

むかしむかし、あるところに黒ずきんのよく似合うカノルちゃんという可愛らしい女の子が住んでいました。
ある日カノルちゃんは、森に住むお姉さんを訪ねることにしました。
親しき中にも礼儀あり、カノルちゃんは手土産にパンを焼きました。
他のお土産は道すがら用意することにして、カノルちゃんは出発しました。

まず始めに、お花畑で綺麗な花を摘みました。
短時間で色も種類も様々な、小さな花束が完成しました。
文字通りバスケットの一角に花を添えるその存在に、カノルちゃんも満足そうでした。
(土地の所有者に特別な許可をいただいて採取しています)

原っぱの一本道を歩いていると、突然目の前に1つの影が現れました。
「がおがおー。えへへ、本物の熊らと思っら?」
その正体は着ぐるみ風の服を着たロトアちゃんでした。
ちなみに、カノルちゃんが彼女を熊と間違えることは決してありませんでした。
人の言葉を話す熊なんていないから?
いえいえ、それ以前に今彼女が着ているのはいつもの熊さんフードの服ではなく、ピンクの兎の着ぐるみ風服だったからです。
「うー、気持ち悪いー」
登場した時からそうでしたが、どうやらロトアちゃんは酔っているようでした。
話を聞くとこうです。
パンと交換に葡萄酒を渡すためにロトアちゃんはここで待っていました。
ふとした拍子に蓋が開いたので匂いをかいでみてびっくり。
彼女が知っているブドウの匂いよりずっと酸っぱかったのです。
腐っているのではないかと心配になって慌てて味見をしてみたロトアちゃん。
もう1杯、あと1杯と止まらなくなり酔いが回る前に1瓶空けてしまったのです。
ロトアちゃんの介抱をしつつ、元気になったら食べてとパンを渡すカノルちゃん。
お礼にロトアちゃんは真っ赤蘭(?)とか言う別のお酒をくれました。

ロトアちゃんと別れてしばらく行くと、おいしそうな料理を前に困った様子のリュテちゃんがいました。
濃厚なコーンスープ、みずみずしいサラダ、鮮やかな色のソースがかかった肉料理、そして湯豆腐が並んでいました。
「どうしたんですか?」
困っている人を見ると放っておけないカノルちゃんは声をかけました。
「実はお昼に簡単なコース料理を作ろうと思って買い物に行ったんだけど、幻の豆腐が売っていたからついつい使いたくなってパンの材料の代わりに豆腐を買っちゃったんだ」
なるほど、いかに一流の腕で厳選された食材を調理しても湯豆腐は確かに浮いていました。
勘の良い読者は次の展開が読めるとか、そもそも無理矢理な失敗だなとか思っているでしょうが、そんな心の声はカノルちゃんにも天の声にも聞こえませんでした。
「あの、良かったらこれをどうぞ」
自分の焼いたパンを分けてあげたカノルちゃん。
無事にコース料理の完成したリュテちゃんは大喜び、お礼に湯豆腐をくれました。

またまたしばらく歩くと、道端にお鍋に入った妖精がいて、両手に1本ずつ持った箸で鍋のふちをトンチンカンチンとたたいていました。
それを見つけたカノルちゃんは、その横にさっきもらった湯豆腐を置いてあげると先を急ぎました。
「ちょっと!あたしの出番ってこれだけ!?」
そうですよ。
「あんまりじゃない!QoWの顔にして真の主役とも言うべきリーディちゃんをそんな扱いにすると全世界85億8千万人のリーディファンが暴動を起こすわよ!」
随分多いんですね、QoWって宇宙配信もしていたのかな?
「サービスが終了して、だんだん忘れられて、私も寂しいのよ。ここらで私を主役にした超スペクタクルサイエンスミステリーサスペンスアクションファンタジーラブコメをばばーんと1作書いてよー」
前向きに検討します。
善処します。
機会があればぜひ。
「ほんと!?約束だからね♪」
擦れた大人の世界を知らない無邪気な笑顔に天の声が心を痛めているのなどどこ吹く風、カノルちゃんの背中はどんどん遠ざかって行きました。
湯豆腐のお礼にもらった、香草としても使える薬草とともに。

無事に森の中の家に到着したカノルちゃん、ノックをした後ドアを開けて目にしたのは変わり果てた姉の姿でした。
「お姉ちゃん、どうして脱いだ服が洗濯籠に積み上げられているの?」
「それはね、カノちゃんに洗濯してもらうためだよ」
「お姉ちゃん、どうして床にゴミがこんなに散らかっているの?」
「それはね、カノちゃんに掃除してもらうためだよ」
「お姉ちゃん、どうしてベッドに横になったまま右手をこっちにのばしているの?」
「それはね・・・カノちゃんの差し入れを食べるためだよ♪」
姉に何が起こったのか、辺りを見回したカノルちゃんの目にベッドの横の書物が飛び込んできました。
あれは確か東方の国に伝わるマンガなる代物、うっかり掃除中にでも見つけようものならその日の予定を台無しにするという呪い・・・ではなく不思議な魅力があると言われていました。
全てを察したカノルちゃんは、笑顔のまま寝そべる姉にゆっくり近づき・・・
外は雲1つ無い青空、そんな中家の中に一筋の雷が落ちました。

アネルちゃんが洗濯と掃除をしている間、カノルちゃんは持ってきたパンとお酒にひと手間加えていました。
実は途中でもらった薬草は、アネルちゃんの苦手なものだったのです。
「薬草って料理に使うと、何だか血の味がしそうって思っちゃうのよね」
優秀な騎士のアネルちゃんは血の味など知りませんが、好き嫌いとは理屈ではないのです。
優しいカノルちゃんは姉のことを思いながら、薬草ジャムを作って持ってきたパンにた~っぷり塗りたくりました。
マッカランにもすり潰した薬草をたっぷり混ぜ込みました、きっとおいしくなるはず。
(お酒の知識が皆無の天の声の適当な作り話であり、美味しさを保証するものではありません)
 
 

メモライズ

 投稿者:リンデス@管理人  投稿日:2016年 9月10日(土)19時42分17秒
返信・引用
  遠くから聞こえる太鼓や笛の音色。
行き交う人の話し声や足音さえも今日は人々の心を弾ませる効果音になる。

白地に朝顔をあしらった浴衣の女性と、隣には灰色に紺のラインの地味な浴衣の人物。
すれ違う人が皆振り返って見惚れる2人組。
素敵なカップル・・・と思いきや、地味な浴衣の人物は髪をアップにしたアネル、2人とも女性だ。
元々は2人ともおしゃれな浴衣に身を包んで出かけるつもりだったが、隣に住むお姉ちゃんマスターが極度に心配するので
「じゃあ私が男の格好をすれば問題ないでしょ」
という思い付きで現在にいたる。
ちなみにお姉ちゃんマスターもパートナーのワルキューレと女同士でお祭りに行くのだが、こちらは心配ない。
何故なら彼女のパートナーのロトアは、以前迷子探しの際に屈強な男達が数十人がかりで持ち上げる神輿を片手で持ち上げたことがあり、その件でちょっとした有名人なのだ。

男装のおかげか、ここまで大した問題もなくきている。
問題と言えば、男装する際にアネルが髪を剣で切ろうとしてマスターが泣きそうな勢いで止めたことぐらいだ。
「人が多いわね」
少し疲れた感じでマスターの手を引き脇道に入るアネル。
ふと何かを思いついたような笑みを浮かべ、マスターの肩に手を回し
「マスター、俺のものになれよ」
ノリノリのアネルと、近付いてくる『美男子』に顔を赤らめるマスター。

わくわく
ふと横に視線を移すと、そんな文字を頭の上に浮かべながら2人を見つめる少女。
若竹を思わせる鮮やかな浴衣と、体を動かす度に束ねた髪といっしょに揺れるパンダの髪飾りが印象的だ。
そんな少女と1人と2人の見つめあいを少しの間続けていると
「お邪魔しました。どうぞごゆっくり~」
どこからか現れた男性が少女を肩に載せてものすごい勢いで走り去る。
遠くから聞こえる
「勝手にどこか行かないで。リューファに怒られる~」
という声に、2人はきょとんとした顔で見つめあい、すぐに笑顔に。

お祭りは楽しいだけではない。
怪我、迷子、落とし物、困りごとも色々起こる。
そんな人たちに救いの手を差し伸べるために数か所設置されているお助け所。
その中の1つで甲斐甲斐しく働く少女。
くりっとした瞳、流れるような銀色の髪、何よりにじみ出る人の良さに心奪われ訪れる人は皆それまでの不安など何処へやら。
「すみませんマスター様、包帯を取っていただけますか」
声をかけられ慌てて応じる男性。
誰が見ても彼も見惚れていたことは明らかだが、少女、カノルは目の前の人の治療に気を取られて気付かない。

お助け所の業務も一段落。
余裕が出来、斜め前のかき氷屋がふと目に留まる。
今店番のディフィーナは、一緒に店を切り盛りする深雪同様口数の少ないワルキューレだが、口コミという強力な宣伝効果で繁盛している。
そんな彼女に熱い視線を送るマスターの背中に柔らかなぬくもりが押し当てられる。
「カノル、どうしたの?」
突然のことに驚くが、鼻の下を伸ばす前に彼の体は黒い炎に包まれる。
周りの人を怖がらせないように抑えていた黒いオーラは、攻撃の意志を込めて具現化しない限り人を傷つけることはないのだが
「熱い、何か熱いよカノルさん、ごめんなさい、カノルさんが一番です」

「あ、りんごあめ食べたい。焼きそば屋さんからも良い匂いがする」
初めて来るお祭りに対する好奇心と食欲から、さっきからミフスの首は忙しく動いている。
「楽しそうだね。誘って良かった」
少し後から付いてくるマスター、両手には彼女のために買った綿あめとベビーカステラが握られている。
そんな彼に、もう十分ごちそうしてもらっているとは自覚しているのだが
「あのね、マスター、りんごあめと、焼きそばも、いい?」
こらえきれず遠慮がちに上目遣いでおねだりしてしまう。
「もちろんだよ、今日はミフスのために来たんだから」
「ありがとう。あと、たこ焼きと、ラムネと、えびせんも、いい?」
大悪魔への道はともかく、小悪魔としては既に十分な素質を兼ね備えているミフスである。

「あら?何かおもしろそうなことをやっているわね」
射的の屋台の前でふとフリスが足を止める。
「やってみるかい」
と声をかけながらさりげなく店の雰囲気を確認するマスター。
大きなぬいぐるみなどコルク弾ではとうてい倒せそうにない景品もあるが、それらを直接狙うわけではなく名前の書いた的を狙うシステムらしい。
もちろん良い景品ほど的が小さくするなど難易度が上げているがまったく手が出ないわけではない。
「早速やってみようか。あ、念のために言っておくけど実弾で売ったりしちゃダメだよ」
「わ、わ、わ、わかってるわよ。そんなことするわけないじゃない」
構えていた銃を背中に隠しながら慌てておもちゃの銃に持ち替えるフリス。
そして一発目の挑戦で見事一等のぬいぐるみを獲得。
それで満足したのか、残りの弾を近くにいた男の子に譲ってやり、獲得したぬいぐるみは女の子を抱えて走ってきた男の空いている方の肩に載せる。
ありがとうと言わんばかりに後ろ向きに手を振る少女に優しい笑顔になるフリス。


<あとがき>
全員集合イラスト、なんてものを描けるほど日常的に絵を描いてこなかったので駄文で代用。
敢えて書きかけのままアップします。
まだまだマスターとそれぞれのパートナーワルキューレとのお祭り風景を足していきますよ。
 

書き換えたって良いじゃない。妄想だもの リンデす

 投稿者:リンデス@管理人  投稿日:2016年 6月23日(木)18時46分18秒
返信・引用 編集済
  <まえがき>

ギルシアのリメイクは格好いいけど、リューファは最近の低年齢化の波にのまれたか。
普通の人なら一行で終わる話。
それが妄想家にかかると


ワルキューレと呼ばれる不思議な力を持った少女達。
彼女達の力を引き出し共に戦う、騎士やマスターと呼ばれる人物達。
世界の平和はまだ訪れたわけではないけれど、彼らがほんのひととき羽を休めるところ。
その1つが王国主催の立食パーティーである。
表向きは何もできない自分達の代わりに戦ってくれる勇者達へのねぎらい。
その実は平和が訪れた時の勢力争いを有利に進めるための実力者達の囲い込みであろうが、主賓にとってそんな思惑は思案の外。
気分転換と情報交換のために、各々が自分らしくこの場を活用している。

ある騎士は、黒髪のワルキューレに甲斐甲斐しく世話を焼かれている。
「お兄ちゃん、ほっぺにクリームが付いてるよ」
そう言われて取ってと言わんばかりに顔を差し出す。
しょうがないなぁと言いつつも楽しそうに彼の顔を拭く。

あるマスターは、妖艶な銃の名手のワルキューレに色々食べさせてもらっている。
食べ物を打ち出せるよう作った特殊な銃で料理を口元に撃ち込んでもらうという独特の方法で。
あ~んというやり方はまだまだ恥ずかしいのであろうか。
撃つ方だけでなく受ける方にも技術の必要な絆を感じる芸当に、見かけた者は皆心からの称賛の拍手を送っている。

ある騎士の腕には、長いまつ毛が印象的な美少女がずっとしがみついている。
こういう場は苦手だから遠慮したいが、パートナーがいるから来ている。
全体の様子と何よりも何度も騎士に向けられる視線が饒舌に物語っている。
「一人にしたら、呪うわよ」

あるマスターは、勇気を出して誘ったプラチナブロンドの少女と腕を組もうとそっと肘を差し出す。
が、次の瞬間その隣にいるのは彼女の姉。
「嬉しいわ、どんな素敵なエスコートをしてくださるのかしら」
美しい笑みと言葉とは裏腹に、彼が彼女から感じるのはプレッシャーの嵐。
本来のパートナーであるマスターが引き離すまでのわずかな時間が、彼にはきっと長く感じられたことでしょう。

「残り2つしかない人気のスイーツ。他の人も食べたいよね。でも、私悪い子だから2つとも食べちゃう」
お供のコウモリを従えた少女が、両手にデザートを持って満足気にパートナーの元に戻っていく。
彼女の嬉しそうな様子に、マスターもつられて笑顔。
そして彼女の去ったデザートコーナーには、同じメニューが十分補充され待ちわびたみんなも笑顔に。

「ちょっと!どうしてこれだけ料理があるのに湯豆腐がないのよ!」
明らかにワルキューレではない様子の羽虫さんが何やら騒いでいるよ。
「私は羽虫じゃないわよ!妖精よ、よ・う・せ・い!」
それは失礼をお詫びします。
でも親切なマスターが麻婆豆腐用の豆腐を分けてもらって湯豆腐を作ってくれているから、これできっと機嫌を直してくれるよね。

そんな中

「ごきげんよう。いつも主人がお世話になっております」
小さな少女がスカートの裾をつまんで、出会う人出会う人に上品に挨拶をしている。
光沢のある緑色のドレスにパンダの髪飾りが印象的だ。
皆一瞬不思議そうな顔をするが、すぐさま1人のマスターの顔を思い浮かべ挨拶を返す。
すると
「やっと見つけたー。もー、1人で勝手にどこかに行っちゃダメって言ったでしょ」
同じドレスと髪飾りの少女が後ろから彼女を抱き上げる。
「やー。みんなにあいさつするのー。リルハ、パパのお嫁さんだもん」
その言葉に彼女を抱え上げた少女、リューファは一瞬動揺するが
「もう、どこ行ってたの。リルハのことちゃんと見ててってお願いしたでしょ」
現れたマスターに攻撃の矛先を向けることで何とかごまかす。
「ごめんごめん。リューファの好きな筍料理が色々あったからもらってきていたんだ」
途中から世界のお酒に目を輝かせていたようですが、おそらく気のせいですよね。
「もう、筍とリルハとどっちが大事なの。しっかりしてよ」
「以後気を付けます。でも、私にとって大事だったのは筍じゃなくてリューファだよ」
その言葉にリューファは頬を赤らめ・・・ることもなく冷静に
「そういうのは自分でするからいいよ」
いつまでも恋人同士の感覚でいられないのはわかっていつつ、少し寂しそうなマスター。
でも
「頼りにしているんだからね。しっかりしてよ」
の言葉に心がほっこり、思わずリルハを抱いたままのリューファを抱きしめまた怒られる始末。

「あのマスター、尻に敷かれるの早かったよな」
あちこちのテーブルでそんな声が聞こえてきます。


<あとがき>

リルハは、リトル・リューファを縮めてこんな名前にしました。
それにしても、妄想というより暴走ですね。
 

Go!Go!小悪魔ミフスちゃん

 投稿者:リンデス@管理人  投稿日:2016年 6月16日(木)20時26分8秒
返信・引用 編集済
  まるがつぺけにち

きょう、うまれてはじめてムセンインショクなるものをやった。
なかなかきにいったので、こころゆくまでたべた。
うりこのおんなのこがないていたが、まったくきにならなかった。
とてもきもちがよかった。



「ちょっと、何よそれ!?」
両手に食材がいっぱい詰まった袋、背中にミフスを背負ったマスターを出迎えたリーディが叫んだ。
正確には彼女が待っていたのは彼らが持ち帰る食材だったが。
「『普通に買うのは愚の骨頂、絶対に値切るかおまけを付けてもらうかしないとダメよ!』って買い出しに出かける時言っていたのはリーディでしょ」
と反論したマスターだが、どう考えても彼らが持参した金額で買える量ではなかった。
なおも何か言いそうなリーディの口の中に、マスターは首から下げた小袋から取り出した何かのかけらを放り込んだ。
「・・・何これ!?小さなかけらなのにしっかりとした肉の弾力と濃厚な味わいがあって、でも全然しつこくない」
「でしょ。しかも驚くことにこれ、肉じゃなくて特別な品種の豆の加工品なんだよ」
今までのけんまくはどこへやら、幸せそうなリーディの様子にマスターもまるで自分の手柄のように得意げに話した。
盛り上がりが一段落したところで、マスターは説明を加えた。
買い出しに行くと、試食販売の出店を開いている女の子がいた。
見るからに引っ込み思案で接客業に向いていない様子の彼女だったが、勇気を振り絞って試食を勧めた相手がミフスだった。
一口食べて笑顔が広がったミフス。
その様子に嬉しくなってどんどんおかわりを提供した少女。
同じ相手に何度も試食させても売り上げにつながらないんじゃあ、と申し訳なさからマスターがミフスに遠慮するよう促そうとしたその時
「1袋売ってくれ!」
「私にも!」
「こっちは3袋だ!」
遠巻きに見ていた人々が、ミフスの幸せそうな表情に試食もせずに次々に買っていきあっと言う間に完売。
しかもその中に工場経営者がいて、敷地内の食堂が定期的に仕入れる話までまとまった。
せめてものお礼にと試食用に用意していた残りをもらったマスター達。
その後買い物に立ち寄った近くの露店の主人達も彼女のことはいつも気にかけていたらしく、お礼とげん担ぎにと沢山のおまけをミフスにくれたというわけだ。
黙って説明を聞いていたリーディの瞳がみるみる輝きを増し
「うちのパーティにミフスがいてくれて本当助かるわ。ミフス様、マジ天使ってやつね♪」
「それ、本人に言っちゃダメだよ。傷つくから」


さんかくがつしかくにち

きょう、こうえんをあるいているとあしもとにボールがころがってきた。
もちぬしがひろってほしそうにちかづいてきたので、はんたいがわになげてやった。
がくしゅうしないのか、おなじようにわたしのところにころがしてきたので、なんかいもとおくになげた。
ついにまいったのか、わたしにふくじゅうをちかってゆるしをこうてきた。



雲ひとつ無い快晴のある日。
久しぶりに宿屋に泊まれたこともあり、一行は皆穏やかな日々を過ごしていた。
その中の一人、ミフスもまたのんびりとした時間を過ごしており、広場を歩いていた。
コロコロコロ。
そんな彼女の足元に、オレンジぐらいの大きさのボールが転がってきた。
誰のものだろう?
そんなことを考えつつ拾おうとした瞬間、草を蹴る音をまとった小さな影が物凄い勢いで近づいてくることに気付いた。
反射的に拾ったボールをあさっての方向に投げてしまったミフス。
すると影の主は方向転換してボールの方に消えていったかと思うとさきほど以上の勢いで戻ってきて
「ワン♪」
くわえていたボールを差し出すように彼女の足元に置いて、嬉しそうに一声吠えた。
状況を把握しかねてミフスが立ち尽くしていると、犬の飼い主がやってきた。
彼の住む家には犬を遊ばせる庭が無いため広場に連れてきたが、人見知りや犬見知りをしている様子で縮こまっていた。
大好きな投げたボールを取りに行く遊びを始めても様子は変わらなかったが、突然物凄い勢いで走り出すのでびっくりしたそうだ。
良かったら遊んでやってくださいと勧められるまま、ボールを投げるミフス。
元気いっぱいに走って行ってはボールをミフスに返す子犬。
何度かそんなことを繰り返していると、突然子犬がミフスの前に腹ばいになった。
「あなたのことが大好きになったみたいです。おなかをなでてやってください、喜びますので」
言われるままお腹を撫で、さらさらの毛並みと柔らかいおなかの肉の感触に微笑むミフス。
「家の人間でも打ち解けるのにずいぶん時間がかかったのに。やっぱり動物には良い人がわかるんですね」


はてながつびっくりにち

わたしはワルキューレとしてあるおとことたびをしている。
マスターのワルキューレはほかにもいるが、わたしはとくべつだ。
かれがわたしをみるめは、ほかのワルキューレをみるめとはあきらかにちがう。
ちからだけでなくおんなとしてのみりょくもかねそなえているじぶんがこわい。



「マスターさん、木の実集めてきましたよ」
おずおずと成果を報告したミフス。
お供のコウモリ達の方が数多くの木の実を携えているが、そこに触れない優しさをマスターは心得ていた。
「ありがとうミフス、本当に助かるよ」
言いながらミフスの頭をよしよしと撫でた。
初めて反射的に行った時は子供扱いしないでと怒られるかと思ったが、ミフスが思いのほか嬉しそうな反応を示してくれたので、彼女の艶やかな髪の感触が心地よいこともあり今では当たり前になっていた。
「今日もマスターさんに褒めてもらっちゃった♪」
上機嫌で彼に背を向けふわふわと浮き上がっていったミフス。
一方地上では
「マスター、リーディが落とした財布見つけてきたよ。ちゃんとお金も全額入ってるって」
「ありがとうロイネ、鼻が利く仲間がいると助かるよ」
そう言ってミフスと同じようにロイネの頭に手を伸ばしたマスター。
「わ~い、マスターのもふもふだぁ」
などと2人がじゃれていると
「マスター、私も褒めて~。カノちゃんが作った料理、並べるの手伝ったのよ~」
アネルが茶目っ気も見せてじゃれてきた。
「マスター、あたしもあぁ~んなところやこぉ~んなところ、いっぱい撫でて~。何だったらあたしが撫でてあげるぅ~」
「ちょ、メヴェルっ!?みんな見てるんだから、そのぐらいでっ」
そんな地上の様子など目にも耳にも全く入っていないミフスは、1人で余韻に浸っていた。
「マスターさんのなでなで、えへへ、私だけ特別」
 

miffy03さんの03は3位の03

 投稿者:リンデス@管理人  投稿日:2016年 4月17日(日)16時43分29秒
返信・引用
  白を基調にしたオープンテラス。
定休日なので客はいない。
1つの席を除いて。
紫がかった紺色のゴスロリファッションに身を包んだ少女が、優雅に紅茶を味わっている。
わざと立てた小指はまるで器の一部のようで、太陽の光に映える白さ。
カップを口に運ぶ所作は周囲に人がいれば一人の例外もなく目を引き、時間が止まっているのかと錯覚させることだろう。
彼女の名前はメア。
猫の姿をしているものなら何とでも心を通わせられる力と、その猫たちを引き連れ歩く姿でここハニクレイアではちょっとした有名人だ。
飼い猫まで従わせる力に最初の頃はこころよく思わない人もいたが、猫たちが総じてお行儀よくなり、何より野良猫を巡るトラブルが全くなくなったので今では皆好意的だ。
1人の例外を除いてすました顔しか知らないミステリアスさも相まって、猫姫様と呼んで憧れる男性も多い。
そんな彼女と午後のひと時にお茶をご一緒するなど、お金を払っても味わいたい至福の時である。
だが、向かいにいる騎士にその余裕はない。
居心地が悪そうに体を小さく丸め、子供が母親の顔色を窺うように彼女を覗き見ている。
そんな2人の横。
1人の少女が楽しそうに椅子の座面に両手をついて小さく体を揺らしている。
特別声や音を発しているわけではないが、メアも気にせずにはいられないらしい。
ちらちらと何度か視線を送り・・・目が合う。
それが合図であるかのように、少女が口を開く。
「ねぇねぇ、メアお姉ちゃんもマスターの恋人なの?」
「なっ!?」
危うく紅茶をこぼしそうになって慌ててカップを水平に保つメア。
これからの成り行きを案じて2人の顔をかわるがわる見て慌てふためく騎士。
そんな2人のことなどお構いなしといった様子で、両手をばたつかせ体全体でどうなのどうなのと訊き続ける少女。
「彼女の名前はロトア。こことは別の世界にもう1人の私がいて、その私もやはりロトア達ワルキューレを統べるマスターという存在で、世界を平和にするため旅をしているらしい。ある日空にぽっかり穴が開いて、マスターと、一番絆の強い彼女がこの世界に飛ばされたらしい」
「あなた、突然何を言い出すの?」
「いや、天の声が『この設定をちゃんと描こうとすると短編一編ぐらいのテキスト量が必要になるから代わりに説明しておいて』って。これで良い?」
ありがとうございます、完璧です。
「怠慢ね。呪うわよ」
それだけはご勘弁を。
こはん。
というわけで、騎士様でありマスターである彼と、その彼を憎からず思う2人。
普通なら一触即発なのだが状況が状況ということで、馴染みのカフェに話し合う場所を借りて現在にいたる。
「メアお姉ちゃん」
口には出さないが、笑顔がそう呼びかけている。
一度そう呼んだことで、ロトアの中でメアの位置づけが確立しているのだろう。
その様子をじっと見ながら猫耳をひくひくと揺らすメア。
既にカップはテーブルに置かれており、残った紅茶からは1本の湯気も出ていない。
ただならぬ様子に、遠巻きに見守っていた猫たちが1匹、また1匹と集まってくる。
そして!
「可愛い~」
もう我慢できないといった様子でロトアに抱き着くメア。
「えへへ。メアお姉ちゃん、もっともこもこして~」
一瞬にして距離の縮まった2人の横には、口をぽかんと開けて2人を見ていることしか出来ない男の姿。

「この娘は、うちの子にするから」
あの日メアがそう宣言して以来、ロトアはいつもメアと一緒にいる。
出逢った時に着ていた熊のような服ではなく、あちらでもハロウィンがあるらしく、その時着ていた猫のような衣装に着替えている。
ぼんやりとだがマスターとしての自分と記憶を共有し始めた騎士にとっては、どちらも大切な2人が仲良くしてくれるのは嬉しいことなのだが。
「あらあなた、そんなところにいたの」
メカにゃんの背中から彼を見下ろすメアが声をかける。
「やっほーマスター、この子すっごいんだよー」
その横からひょこっと顔を出すロトア。
彼のもやもやはどこから来て、誰に向けられているのだろう。
はにかんだり拗ねたり、誰も知らないメアの表情を独り占めしている気でいたのに、自分の知らない満面の笑顔を引き出したロトアにか?
知らない人だらけの世界で、ロトアに自分の代わりに頼られもこもこをせがまれているメアにか?
そんなことを考えているうちに、彼の体はどんどん地面から遠ざかっていく。
「3人揃ったわね。さっさと行くわよ」
「うんうん、れっつご~」
猫姫様のメアと、妹猫姫様と呼ばれるロトアに挟まれメカにゃんの背に乗って遠くに消えていく騎士兼マスター。
これから3人がどうなるかはわからないが、確実なことが1つ。
彼に鋭い視線を送る男達は、確実に増えるだろうということ。
 

指が勝手に

 投稿者:リンデス@管理人  投稿日:2016年 3月28日(月)19時18分19秒
返信・引用
  「だ・め・で・す!」
「どうしたのカノちゃん、そんな大きな声を出して」
「あ、お姉ちゃん。だってシュウマスターが病気なのにぐっすり眠れるからお酒を飲ませろって言うんだもん」
「・・・カノちゃん、今すぐこいつの秘蔵酒コレクション全部浴槽にためてきて。頭から放り込むから」
「お、お姉ちゃん、それはダメだよ」
「いいの!本当ならカノちゃんを近付けたくないところを、ミッキーが今日だけはってお願いするから特別に許してやってるのに」
「お姉ちゃんとミッキーマスターって、本当に仲良しだよね」
「そりゃそうよ。ミッキーは私だけのもの、私はミッキーだけのもの、これは生まれる前から既に決まっていたのよ」
「私も、いつかそんな人に出会えたら良いなぁ」
「そうね、いつかきっと出会えるわ。ここじゃないどこかで、ね」

えーと、一応お見舞いのつもりです。
カノルがアネルと会話する時のキャラがほとんど記憶にないので、ちょっと子供っぽくなってます。
こっそり直すかも知れません。
 

(無題)

 投稿者:モグラ  投稿日:2016年 3月22日(火)01時42分13秒
返信・引用
  リンデスさん、素晴らしいです☆
それに引き換え・・・
もぐらさん ケツの毛毟られ 体たらく・・・
です(涙)
 

絵心無いので読み札のみで

 投稿者:リンデス@管理人  投稿日:2016年 3月17日(木)21時00分55秒
返信・引用 編集済
  <あ>
暗黒騎士? むしろカノルは 純白騎士
<い>
イーヴなら 注射されても 泣かないぞ
<う>
ウェディング リーシア感じぬ 生活感
<え>
エプロンを 着けたジェネアが あんな目に
<お>
お姉ちゃん アネル、深雪 リルル、レフネ
<か>
傘を差し 優雅に戦う クロエさん
<き>
気を付けろ ハルルゥが槍を 振り始め
<く>
熊さんと 思った?違うよ ロトアだよ
<け>
蹴とばすぞ キュピアが恋の お邪魔虫
<こ>
小悪魔と 言うより小天使 ミフスちゃん
<さ>
魚釣り ツナが釣れたよ メーマまで!?
<し>
守銭奴じゃ ないよメリルは しっかり者
<す>
好きですと レフィルの連呼に つられそう
<せ>
セクシーな 衣装に戸惑う 剣士ローシェ
<そ>
双剣で 敵断つ闇夜の 刹那レイ
<た>
竹の中 眠るリューファは お姫様
<ち>
チョコレート リフュとセリルのは 遠慮したい
<つ>
ツンデレの イリゼは恋は 専門外
<て>
天使だよ スディリが羽振り 猛アピール
<と>
取ってこい! ロイネにボールを 投げてやる
<な>
中に居る ミーチャを想像 頬緩む
<に>
人参を 持ってぴょんぴょん ルナぴょんぴょん
<ぬ>
ぬいぐるみ それ禁句だよ ぴーちゃんに
<ね>
寝ています メリーはほとんど 寝ています
<の>
飲み過ぎは チュンには無いよ 強いもの
<は>
ハクがいる 何もしないで ハクがいる
<ひ>
火が付いた! 紅葉の道着の 端っこに
<ふ>
福の神 信じて蜜柑に 餌付けする
<へ>
ぺろぺろと キャンディー舐めつつ 話すエルケ
<ほ>
ボクサーの 本名分かる? ルフラだよ
<ま>
守ります ライムが命を 削りつつ
<み>
ミンミンは 跳んで攻撃 よけまくる
<む>
ムラムラし メヴェルがマスター 押し倒す
<め>
目に見えぬ 特性活かす シースさん
<も>
盛り沢山 リュテがいる日は 豪華ディナー
<や>
槍に剣 斧まで直す 鍛冶屋ニロ
<ゆ>
弓を手に イリィとロビーネ 森守る
<よ>
妖精よ! どうか羽虫と 呼ばないで
<ら>
楽勝と ソフェル、レイナ、ルヴィア言う
<り>
「りんか」さん いいえ私は 「すずか」です
<る>
ルーヴィは 仲間思いで 照れ屋さん
<れ>
冷凍済 だから小雪は 出ないのか!?
<ろ>
ロックオン フリスがマスター 狙い撃ち
<わ>
わんにゃーがおー みんな友達 ニルセーは


後書き
<ん>
ん?となり wikiでいっぱい 調べたよ

名前思い出せないワルキューレだけでなく、とんがったキャラ設定なのに存在を忘れていた娘まで。
 

+1

 投稿者:リンデス  投稿日:2016年 3月13日(日)15時16分58秒
返信・引用 編集済
  (ゲーム主人公の性別に準じ、全てのマスターを男性扱いしています)


むかしむかしあるところに、miffy03お爺さんとロトアお婆さんが住んでいました。
「miffy03お爺さん、お茶、おいしいね」
「そうだね」
にこにこ。
「miffy03お爺さん、お饅頭も、おいしいね」
「そうだね」
にこにこにこ。
2人はいつまでも仲良く幸せに暮らしましたとさ。
めでたしめでたし。



(話終わった!)



またあるところに、ミッキーお爺さんとアネルお婆さんが住んでいました。
「アネルお婆さんの髪って、本当に綺麗だよね」
「そりゃあ誰かさんに見せるために、毎日きちんとお手入れしてるもの」
「アネルお婆さんって肌も綺麗だよね。でも、お婆さん役にしてはちょっと若過ぎない?」
「あら、若いのが嫌ならこれから毎日体に悪いことばっかりしましょうか?」
「じょ、冗談だよ。アネルは今のまま、ずっと綺麗でいてよ」
「いいわよ。でもね、女を一番美しくする薬、それは男の愛なのよ」
2人はいつまでも仲良く幸せに暮らしましたとさ。



(デジャヴ!)



またまたあるところに、シュウお爺さんとカノルお婆さんが住んでいました。
「カノルお婆さん、月が綺麗だね。でも君の方がもっと綺麗だよ」
夫婦役が嬉しくてついつい歯の浮くような台詞を言ってしまったシュウお爺さん。
しかしカノルお婆さんは聞いていなかったらしく
「お爺さん、そろそろ山へ竹を採りに行く時間じゃありませんか?」
真面目に役通り段取りを進める台詞を言いました。
「少しぐらいゆっくりしても良いんじゃない」
せっかくの夫婦役なんだし、という台詞をかろうじて飲み込んだシュウお爺さん。
しかしカノルお婆さんは不安げな目で奥の方を見ていました。
「さっきから2組お話が進まなくてテキストを無駄にしていますよね」
「そうだね」
「もし私達が同じことをしてしまうと、リンデスマスターが自分でお爺さん役をしないといけないと思うんです」
そこで初めてカノルお婆さんの視線の先を辿ってみたシュウお爺さん。
そこには目にハートマークを浮かべながら物凄い勢いでペンを走らせるリンデスがいました。
改めて展開を予測してみたシュウお爺さん。
新しいお爺さん役として自分を、お婆さん役にLoWからフラウを引っ張ってくるリンデス。
LoWをプレイしていないので面白さが半減して感じられるシュウお爺さん。
そんなシュウお爺さんをよそに、知らないキャラとの背中の痒くなるような妄想を延々と書き続けるリンデス。

改めて彼の方を見ると、書きあがった下書きは既に漬物石のかわりに出来そうなほど積み上げられていました。
そして足元には、その5倍はあろうかという量の原稿用紙。
「それじゃあ、竹を採ってくるよ。カノルお婆さん、留守番よろしくね」
「はい、行ってらっしゃい。気を付けtくださいね」
何事もなかったかのように、無事進み始めた物語。
遠くではリンデスが、没になった原稿を古紙回収業者に渡していました。

山のあちこちに貼られた矢印に従いシュウお爺さんが歩みを進めると、目の前に1つの節だけ黄金に光る竹が生えていました。
「この金色の竹、純金だろうか」
ふと疑問に思ったシュウお爺さん。
もし純金なら、カノルお婆さんに綺麗な服を着せてあげることが出来ます。
もし純金なら、カノルお婆さんをアクセサリーで飾り立ててあげることができます。
もし純金なら、カノルお婆さんをどこでも好きな所に旅行に連れて行ってあげることができます。
「綺麗な服を着て、アクセサリーで身を飾ったカノルと、色々な場所に旅行に行って」
シュウお爺さんが妄想の世界に旅立とうとしたその時。
竹の中からバンバン、ドンドンと物凄い音がしてふと我に返りました。
隣の立札に書いてある手順通り光る節を取り出したシュウお爺さん。
その竹は、成人男性が抱き着いて両手がくっつくかくっつかない程度の大きさでした。
どうやって運ぼうかと考えていると、そこはぬかりなし、すぐ近くに台車が置いてありました。
かくしてシュウお爺さんは竹を台車に載せて持ち帰りました。

「ただいま」
「お帰りなさい。お疲れになったでしょう。ゆっくりしてくださいね」
そう言うとシュウお爺さんが苦労して持ち帰った竹を片手でひょいと抱え上げて奥に運んでいくカノルお婆さん。
目をまんまるくしているシュウお爺さんをよそに、カノルお婆さんは表面の注意書き通り竹に力を加えると
ぱっか~ん
乾いた音を立て、竹は箍がはずれた桶のように四方八方に綺麗に広がって
「た、助かったぁ~」
中からはリューファが、青い顔をしておぼつかない足取りで出てきました。
どうやら台車の揺れで軽く酔ったようでした。

お爺さんとお婆さんの元ですくすくと・・・はじめから育っていたリューファの噂はすぐに国中に広がりました。
そして世間にその名を轟かせる豪商や貴族、ついにはcaol_ila帝までもが求婚に訪れました。
「是非ともあなたを我が妻に迎えたい。私の想いに応えて欲しい」
まっすぐとリューファを見つめるcaol_ila帝。
そんな彼にリューファは1つの条件を出しました。
「ボ、ボクのことが本当に好きなら、10年間禁酒して!」
がつーんと見えない大きな何かで後頭部を殴られたような衝撃がcaol_ila帝に走りました。
傍で見ているシュウお爺さんの顔には同情の色が浮かび、その大変さがよくわからないカノルお婆さんはぽかんとしていました。
と、遠くにこの妄想の主リンデスを見つけたcaol_ila帝。
以下はブロックサインによる2人のやり取りです。
いくら何でもひどいです。もっと簡単な条件になりませんか。
いやいや、ここは事情があって結婚出来ないリューファが諦めさせるために無理難題をふっかけるシーンですから。
それは元ネタでしょ!?妄想なんだからそこはもう少し柔軟に対処しても。
無理です。本筋を離れ過ぎたら収集が付かなくなります。

ふと何かを思いついた様子のcaol_ila帝。
リンデスさんとフラウって、とってもお似合いだと思います。
何と、あからさまにごまをする作戦に出ました。
そんな2人のやり取りを見ていたリューファが突然間に割って入りました。
「ボクのことが本当に好きなら10秒間禁酒して!」
あんなに分かりやすいごますりで条件が一気に緩和されたのです。
気が変わらないうちに10秒のカウント開始をお願いしたcaol_ila帝。
かくして2人は結ばれる運びとなったのです。

しかしここで、リューファから衝撃の告白がありました。
「実はボク、月の世界から修業のためにこの世界に来たんだ。次の満月の夜に、月に帰らないといけないんだ」
だから結婚を断るために無理難題をふっかけてきたの、悪い女だと思わないでね。
いつもに無いキャラでしなだれかかりながら流し目を送りつつそう言ったリューファ。
どうやら、ひっかかって『あげた』んですよ、という妄想主の小さな抵抗のようでした。
(色っぽく迫ってくるリューファも良いなぁ)
そんなメッセージには全然気付いていないcaol_ila帝と、何てことをさせるのぉと恥ずかしそうなリューファ。
「何とかリューファさんが月に帰らなくても良い方法はないものでしょうか」
真面目なカノルお婆さんがここでもはずれかけた話の筋を本線に戻してくれました。
「護衛の者に月からの使者を追い払わせましょう」
早速caol_ila帝は手配しました。

静かな夜。
絵に描いたようなのどかな田舎の風景。
その中にぽつんと佇むシュウお爺さんとカノルお婆さんの家、の屋根の上。
1組の男女が月を見上げながら座っていました。
「誰がどこからやってくるのかな。まぁ、どんな形で登場しても安心だよね」
そう言ってパートナーの方を見やる海丹マスター。
しかし当の彼女は
「きゃっ!い、今何か声がしたわよね」
「だから風が木々や草花を揺らす音だって。もうこのやり取り5回目だよ」
決して呆れているわけではないのですが、普段の自信に満ちた彼女とのギャップについつい意地悪の1つも言いたくなってしまいました。
「そんなに怖いのなら、無理して来なくても良かったのに」
すると、そこまで震えていたフリスががばっと立ち上がり
「だ、だって、海丹マスターが昔話シリーズに初登場するのよ。だ、だったらパートナーは、わ、私が務めないとダメじゃない」
そんな思いを知らずひどいことを言ってしまったと、海丹マスターは償いの意味も込めて彼女を後ろからぎゅーっと抱き締めました。
「も、もう、調子に乗り過ぎよ。帰ったら、許さないんだから」
言葉とはうらはらに安心し切った表情のフリス。
2人はいつまでも仲良く幸せに暮らしましたとさ。
めでたしめでたし。



(もう慣れっこ!)



とにもかくにも護衛の者達が戦意を喪失したので、月の使者達は家の中へと降り立ちました。
「リューファ、迎えにきましたよ~」
「一緒に帰ろ」
2人の登場にいよいよ月への帰還が迫っていることを感じたリューファ。
助けを求めようとシュウお爺さんとcaol_ila帝の方を見ましたが、2人はチュンの持っている秘蔵酒コレクションに心を奪われて集中力を欠いていました。
もう帰らないといけないのかな、そう思った時
「遠いところお疲れ様です。一杯いかがですか?」
カノルお婆さんが作ったばかりの粕汁の入ったお椀を2人に差し出しました。
印象が薄いかも知れませんが三元娘の衣装は結構肌の見えている部分が多く、夜出歩くのにはいささかこころもとないものでした。
そんな2人の苦労を察したカノルお婆さんが、温まるようにと粕汁を用意したのでした。
「この粕汁、良い酒粕を使ってますね~」
お酒に目が無いチュンも納得の上質の酒粕。
そんなものを買うお金がこの家のどこにあったのでしょう。
何と、あの光る竹がいつの間にかたくさんの小判に化けていました。
カノルお婆さんのしっかり者っぷりがうかがえます。
さっきまでの緊迫感などどこへやら、あまりの雰囲気の変わりぶりにリューファが戸惑っていると
「早くこないと、全部食べちゃうよ?」
よほどおいしいのか、ハクが普段に無い積極性を見せ既に三杯目を平らげていました。
「だ、ダメ~。ボクの分も残しておいて~」

結局3人一緒なら別に月でなくえも良いというので、2人もリューファと一緒にこの家に住むということで話がまとまりました。
生活費の心配は要りません。
光る竹を売った残りもまだまだありますし、忘れているかも知れませんがリューファはcaol_ila帝の妻となるのです。
かくしてみんながみんな、幸せになる結末を無事迎えられましたとさ。
めでたしめでた
「ご主人様!」
あれ?
私は思わずキャスト表を見直しましたが、今登場した女の子はやはり載っていませんでした。
一同がきょとんとする中、深い海の蒼い色を瞳と髪にたたえたその少女はゆっくりとcaol_ila帝の元に近付き
「ご主人様、やっとお会いできました」
今にも泣きだしそうなほっとした表情を浮かべ、彼の手を取り自分の頬にあてました。
彼女、アリエスというその少女の話によるとこうでした。
こことは別の世界にも大勢のワルキューレとその中心的存在、あちらの世界では騎士と呼ばれている人がいました。
ある日その騎士と2人で散歩している時に、突然空に光の穴が開いて吸い込まれてしまいました。
彼女は彼の力の波動を辿るようにいくつもの世界を旅しながらここへ来ました、と。
あのー、彼女に見覚えあります?caol_ila帝。
「さ、さぁ。私はcaol_ila、彼女の探しているislamistという騎士殿とは残念ながら別人だよ」
という言い訳をするんだろうなぁと思って私は見ていました。
だが、信頼しきった様子で真っ直ぐ自分を見つめてくるアリエスにそんなことがよもや言えるはずもなく
「よ、よく見つけてくれたね。会えて嬉しいよ、アリエス」
彼女だけに聞こえる声で私の問いに応えました。

かくして騎士としてもう1つの世界を救うべく、caol_ila帝改めislamist騎士はアリエスとともに旅に出ることになりました。
「リューファちゃんと結婚したかったら、禁酒100年ですよ」
声も顔も笑っていますが、大事な友達の代わりに明らかに怒っているチュン。
「おみやげ、いっぱい。よろしくね」
怒っているかどうか以前に、何をあげれば喜ぶのか全く分からない謎多きハク。
唯一の救いは件のリューファが
「caol_ila帝って、マスターとしてこの世界を救うだけじゃなく、騎士として他の世界も救おうとしているんだね。尊敬しちゃうな」
事態を良い方向に解釈して笑顔で見送ってくれていることでした。
月からのお迎えの問題は解決出来ましたが、異世界からのお迎えの問題は解決出来ませんでした。
おしまい。


注釈:
本来LoWとQoWは全くの別物、当然その主人公同士も全くの別人です。
両方プレイされているユーザーが、それぞれにお気に入りが出来るのも当然です。
(むしろ無関心無感動人間としては羨ましいぐらいです。その割にはふらうふらう言ってますが)
これからも私内ではcaol_ilaマスター♥リューファislamist騎士♥アリエス推しであることに変わりはありません。
元ネタがかぐや姫であるためcaol_ilaマスターにこのような役回りを押し付けてしまい申し訳ありません。
 

それでも君にハナサナイ

 投稿者:リンデス  投稿日:2016年 3月12日(土)13時31分39秒
返信・引用
  「ねぇマスター、ちゃんといるー?」
暗い廃校に、少女の声が弱弱しく響く。
だが、その問いに答えは返ってこない。
代わりに動きの制限されていない右手で彼女のブループラチナの髪をそっと撫でて伝える。
えぇ、いますとも。
と言うより、これだけしっかり腕にしがみつかれていては離れようがないのですが。
だがこちらが感じている色々な種類の緊張など、彼女は気付く由もないのだろう。
もしも今いるのが昼日中の街中であったなら、声の主は頬の緩みと鼻の下の伸びを隠せないこちらの様子を見ながら
「どうしたの~?何か良いことでもあったの~?」
などと軽口の一つでもたたきながらわざとらしく密着の度合いを強めてくるところだろう。
だが今は、頭を撫でるという普段ならかわされそうな行為でさえ、まるでそうされることを望んでいたかのような反応を示す。
よっぽど余裕が無いんだな。
他の人では決して見ることの出来ない彼女の素顔を堪能するためにも、一刻も早く今回の案件を片付けようと俺は歩みを進める勢いを増す。
いや、置いていくわけじゃないから、そんなにしがみつく力を強めないで。
嬉しいけど、嬉しいんだけれど。

その噂を聞いたのは、山の中腹辺りに位置するこの村に入ってすぐのこと。
もともと訪れる人がほとんどいない上、若者自体が全くいないらしく、偶然通りすがった俺達に住人総出の大歓迎。
娘や孫に会ったような気分だ、居てくれるだけで嬉しいとこれ以上ないもてなしを受けたのだが、正義の味方一行を自負する者達が一方的に恩を受けっぱなしというのはやはり心苦しい。
金銭的お礼は当然不可能なので(当然と言ってしまうところが悲しいが)労働での報恩を申し出たところ
「廃校舎の幽霊、ですか」
この村がまだ今より活気があった頃。
ここで暮らす子供達には当然教育が必要で、そのために村はずれに学校が建てられた。
だが人口の減少と高齢化とともに学校はその役目を終え、今は有事の避難所として交代で建物に異常がないか点検しているそうだ。
数日前から、その建物付近で異変が起きているらしい。
白い影を見たとか、この世のものとは思えない鳴き声らしきものを聞いたとか、内容はまちまちだ。
困っているというよりは、何かしたがっているこちらに仕事をあてがってもらったとでも言うべき案件だが、何が世界の平和を脅かす敵とつながっているか分からない。
早速メンバーを選定する俺。
話から察するにここはお祓いに特化した人員を。
「ちょっと。何で今私を通り過ぎたの」
視界に一瞬映った少女が抗議の声を上げる。
聞かなかったことにしようとする俺の首筋に白い手がにゅっと伸びてきて無理矢理顔をそちらに向かされる。
「私が行くわよ。文句ある?」
「いえ、無いです」
かくして俺とフリスの討伐パーティーが結成される。

「苦手なのを知っているから、はずそうとしたんだけど」
時間が経つにすれ恐怖が増すのか、いよいよ生まれたての小鹿のようになっているフリスにそう声をかける。
するとそれまで頼りなげだったフリスの背筋が少しだけピッと伸び
「あのね、突然発生する怪奇現象っていうのは、無法者がそこをアジトにしているか、盗品の隠し場所にしているケースが多いの。そんな連中と遭遇するかも知れない場所に小さな子を行かせるわけにはいかないでしょ」
そう言えば一人旅をしている頃、賞金稼ぎを生業にしている時期があったって言っていたっけ。
そんな事情を知らず安易にエルフ姉妹を連れて来ようとしていた俺。
しかもフリスが一緒に来たがったのも、怖くて俺と一緒にいたいからじゃないかと勘繰っていた始末。
恥ずかしい。
真意も知らず勝手なことを思って申し訳ない。
かくなる上は!
「よし、そういうことならとっとと解決して帰ろう!」
突然お姫様抱っこをされて、怖いのを忘れて目を丸くしているフリス。
そう、こういう時は強引にごまかすに限る。
「ちょ、ちょっと、この体制だとマスター、両手が塞がっているじゃない」
今までも十分動きを封じられていたのだが、そのことには気付いていないらしい。
「大丈夫。背中は預けた」
リレイアに作ってもらった自動浮遊型照明を引き連れ、俺は一気に階段を駆け上がる。

最上階。
ここだけ空気が違うのは、気のせいではないだろう。
目を凝らす。
廊下の先、おそらくは曲がり角があるであろうその先がうっすらと黄緑色に光っている。
フリスもそのことに気付いたのか、首に回された手に力が入る。
「出たか」
俺のつぶやきに呼応するように
「タ~チ~サ~レ~」
くぐもった声が風に乗って耳元をかすめる。
「ぎゃ~!で、で、で、出たっ、出たっ、出た~!」
こちらの首が取れるのが先か、彼女の体が完全に浮き上がるのが先か。
その細い腕からは想像のつかない強い力を感じながら、俺は冷静に告げる。
「フリス、大丈夫だから」
「でもっ!今のっ!今のっ!」
「本物のお化けは、打ち合わせなんてしないから」
きょとんという表現がこれほどしっくり来る顔もそう無いだろう。
くりくりと瞳を動かしこちらをじっと見つめていると、再び声が聞こえてくる。
「タ~チ~サ~レ~」
『アニキ、次何って読むの?』
『わがすみかをあらすものはのろうぞ、だ』
『なるほど。さっすがアニキ、あったまいぃ!』
「ワ~ガ~ス~ミ~カ~ヲ~・・・」
穏やかとすら思える笑顔を浮かべながら、フリスが俺の腕をすり抜け自分の足でしっかりと立つ。
そして遠くに浮かび上がる光、まず間違いなく風の力で遠くまで声を届けるマジックアイテムのそれを目印に、ゆっくりと歩みを進める。
俺より先に目的の場所にたどり着いたフリス。
空気の力でゴム弾を打ち出す制圧用の銃なので銃声こそしなかったが、何があったかは一目瞭然。
小動物の群れがじゃれてきたのかと思うほど服装を乱したフリス、隠し持っていた弾丸をほぼ全て使い切ったのだろう。
そして床に転がるシーツに包まれた3つの塊。
急所をはずす冷静さは残っているようだが、これだけの銃弾を撃ち込まれたら殺傷能力は無いといってもきついだろうな。
ちょっぴり同情。

翌朝。
麓の街の自警団に昨日捕まえた窃盗団を引き渡す。
連行される間中『お化けのふりして怖がらせようとしたけれど全然怖がってくれなかった』と、うわ言のように、それでいてはっきり聞こえる声で繰り返す3人。
思い出されるのは昨日の光景。
1発銃弾を撃ち込むごとに
「お化けなんて怖くないんだから!」
「騙されてなんていないんだから!」
と銃声のかわりにこだまするフリスの声。
あれで完全にすりこまれたのだろう。
「じゃあフリスさんは、はじめから盗賊の仕業だとわかっていたんですね」
「さしゅがふりしゅおねぇちゃんでしゅ。そんけいしましゅ」
「当然でしょ。あぁいうのは大抵作り話か勘違い、いちいち怖がる方が体力と時間の無駄よ」
昨日のことなど何事もなかったようにリルルとミリリの賛辞を受け上機嫌。
何も見ていない。
何も聞いていない。
と目をそらした方向にいる自警団の1人と目が合う。
「この度は村を守ってくださってありがとうございます。それにしてもよく廃校に盗賊がいるってわかりましたね。初めて来た人は建物の存在すら気付かないことも珍しくないんですが」
「はい、村の方に頼まれまして」
一瞬時間が止まったような、沈黙の時間が流れる。
そう言えば今日はまだ村の人を見ていないな、と思っていると彼がゆっくりと口を開く。
「この村は、最後の住人だった父を3年前に看取ってから、誰も住んでいないのですが」
 

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